2004/08-a



2004/08/15  sun


もうすぐ花嫁になる、翻訳家の卵のみえと
教師を育児休業中のみっこの実家へ遊びに行った


わたしは、長い階段のいちばん下から、
彼女たちを見上げている
そんな気分になるのは、いつものことだ


わたしはきっと永遠に、彼女たちに追いつくことはできないんだと思う
それは、仲良くなった高3のころから、解りきっていたことだ
幸せは、しかるべき人に、順を追って降ってくる
わたしにはまだ、それを受けとる資格すらないのだ


わたしは、わたしのペースで進めばいい
そう、割りきることができればいいのだけれど






2004/08/13  fri


お昼過ぎに、高校時代の友人と会う
彼女に会うのはもう2年半ぶりだったけれど
ひさしぶりだということは、すぐに忘れてしまった
わたしの知っているひとのなかで、
東京に行っていちばん変貌を遂げたのは彼女だと、わたしは思っている
だけどやっぱり根本は変わらなくて
そのことはわたしをすこし安心させる


わたしは、
扉の開いた籠のなかで
羽ばたくことを忘れてた


もし、外の世界へと飛びだしていたなら
今、わたしはどこで何をしていただろう


そんなことを考えながら、
いつもの8月13日がそうであるように、
両親とお墓参りをした






2004/08/12  thu


職場の暑気払いには、すこしおしゃれをして―こげ茶のタンクトップの下に買ったばかりのツモリの白いキャミソール、ガールズプリントのスカート―行った
信濃川のディナークルーズは、お料理は正直言っていまいちだったのだけど
甲板に出ると、すこしお酒のまわったからだに風がとても心地よくて
下から見る万代橋もすてきだった
ディナークルーズといえども、結局お上品にはいかないのがわたしたちで
いつものおばかな話をして、たくさんたくさん笑った


どんなによっぱらっても、記憶をなくすことがなくて
わたしは時折、自分のそんな性質を恨む
2次会を終えた帰り道、あの子とふたりになって
酔った勢いであの子の腕に触れてしまった
細く見えるその腕は、近くで見るとすごくたくましくて
そのことを伝えると、
「そうだよ、おれなんかたくましいんだから、背中とかも」とあの子は答える
わたしはその「たくましい(けれどやっぱり細い)」うしろすがたを
とろんとしたまなざしで見つめた
だけどわたしの半分は、正常を保っていたから
あの子の腕がお酒のせいかすこし、火照っていたことは
はっきりと、この掌に残っている


信じられないほどたくさんの星がまたたく夜で
住宅街のど真ん中にあるわたしの家のまえで
流れ星を2度、見た
わたしのもう半分はよっぱらいだったから、
願いをかける余裕などなかったけれど
車によりかかって、ずっと、満天の空を見上げてた



わたしは自分に五感というものがあって
ほんとうによかったと思う






2004/08/11  wed


「アンダンテ」


夏が、通り過ぎてゆく
見えない羽衣をひきずりながら、
秋へ向かっていることを肌に感じてる
わたしの秒針も、わたしが気づかないうちに時を刻んで
止まることなく進んでく


ノースリーブの腕にはすこしさむいと感じるほどの
涼やかな夜風のなか
わたしはしっかりと、自分のはやさで歩いた


とても、星のきれいな日で
時折立ち止まっては、整列した星たちをさがす
こうして、身を任せるわけでもなく、とどめることでもなく
自分で、リズムを刻んでいけたらどんなによいだろう


夏は、わたしの思いを知る由もなく
しずかな音をたてて、通りすぎてゆく






2004/08/10  tue


夜勤明けで帰る途中に、滝のような雨が降りだして
ほんの数分で帰り道に水があふれだした
道路をはさんで向かい側にある、わたしの駐車場にヴィツ子を止めると
そのなかからたくさんのCDと、ピグレットやマリーちゃん、ダンボたちを避難させた
それから30分もしないうちに、うちのまえの道路も川と化した


先月の三条の水害を思いだして、怯えているわたしをよそに
母は「こんなのよくあるから」と笑いながら
おもしろがって家のまえの様子をうかがっていた


両親の言うとおり、あっという間に水は引き
もとどおりになった道路を見て、一安心したのでした






2004/08/09  mon


仕事ばかりしていると、この日記はあの子の日記になってしまう


いいわけをすると、
1日のうち、起きている時間の半分以上を職場で過ごし
1週間のうち5日は仕事をしていて
いやがおうでもあの子はわたしの目に入ってくる、からだ


お昼ごはんのとき、利用者の対応に追われて食べる時間がなく、
急いでかきこんだらくちびるの内側を思いきり噛んでしまったことを話すと
「yukoさん、いつももごもごしてるからだよ、しゃべるときも口まわってないし」
そう、からかわれて
怒ったふりをしようとすればするほど
なおさら、笑いがとまらなくなってなにも言えなくなってしまう
あの子に会う日は、毎回のようにこんなやりとりをくりひろげてる


もしも、もうひとつの選択肢を選んでいたら
今、こんなふうにふざけあうことはできなかったかもしれない
これが、最善の結果だったのだ
あの子にとっても、わたしにとっても


噛んだあと―ぷっくりと、ちいさく腫れている―を舌で弄びながら
そんなふうに考えていた






2004/08/07  sat


仙台に行ってきました(カーソル乗せるとコメントが出ます)


織姫と彦星は会えたのかしら ひかりと風をはらんで

賞を取ったかざりには人だかりが 飾りひとつに、何十万円もかかるんだって 

手作りのあたたかさが好き アクアガールのかざりはやっぱり水色!





2004/08/06  fri


午前中に降った雨のせいだろうか、
夜の散歩は、夏休みのにおいがした
白いビルケンシュトックのサンダルで、
生ぬるいアスファルトの上をゆっくりと歩く


あの子はいとも簡単に、わたしを引き戻してしまうけれど
わたしはかたくなに、今を守ろうとしてる
それはものすごく、ずるいやりかただとはわかっていても
もう、忘れることなんてできないのだ
たとえ、ほとんどの断片を失くしてしまっても
その断片が存在した事実を、消すことなんてできないのだ


わたしがこんなふうに思っているなんて
あの子は知る由もないんだけど
ばかなわたしは今日も、あの子を目で追ってた


夜の散歩は、昼間からは考えられないような
涼やかな風が吹いてた
夏休みのにおいをのせて






2004/08/04  wed


夜勤明けのまどろみからむりやり脱けだして、
いちばん暑いさかりに新潟市へと向かう
来週末まで暇がないので、コンタクトを買うために
ふらりと入ったお店では、カジヒデキ―大学生のころ、大好きでよく聴いていた―が流れていて
あまりの懐かしさに、曲にばかり聴き入って、
かわいい秋のお洋服のことはほとんど憶えていない


思えば、時間ばかりがかけ足ですぎて
いつから、取り残されてしまっているのか
いつの日に、取り残されてしまっているのか
それすらもわからぬことに時折気付いては
ひとり、途方に暮れる


もしもそこに戻れるならば
わたしは違う何かを掴むことができただろうか
そんなことを考えても、一歩も進めないのはわかっているけれど
―そう、前を向かなくちゃ





2004/08/03  tue


午前中、あの子と買い物の仕事を命じられる
公用車がすべて出払っていたので、
軽トラックにふたりで乗り込み、近くのスーパーマーケットへゆく
わたしが買い物を終えるころ、あの子はすでに自分の荷物を積みおえて
大きな八色すいかを2つも買ったわたしのところへ来てくれる
「わたし、すいかも自分で持てるよ。2つとも」と、一応言ってみると
「わかるけどさ。」といってわらいながら
すいかを含めた、かご2つぶんのお菓子やらアイスやらをを車まで運んでくれた


助手席の足もとは荷物で埋まっていて
わたしは履いていたビルケンのサンダルを脱いで、
助手席に体育すわりをする
帰り道は、見た目の年齢の話をしたり
腕の日焼けくらべをしたりした
全開にした窓から、心地よい熱さの風が吹きぬけてくる


施設に戻ったあとも、
荷物のほとんどを、わたしに運ばせなかったあの子
こういうほんのちょっとのことで
わたしはひどく動揺してしまう


女の子扱いされることは、
とってもくすぐったい


「yukoさんは反応がおかしいからからかいたくなる」
そう、あの子が言っていたと人づてに聞いて
すごくうれしく思ってしまった
おばかさんがここにひとり
(でも、反応がおかしいって!)






2004/08/01  sun


昨日は恋人と飲みに行き、そのまま恋人の部屋に泊まった
朝、恋人はネットをし、
わたしは雑誌をぱらぱらとめくっていたときに
そのすてきなお誘いの電話が鳴った


アルビレックス×バレンシアの試合は
アイマールがケガで出られなくて、
サギじゃないの、とぶうぶう文句を言っていたけれど
はじまってみればそれはもうおもしろい試合で、
わたしたちは何度も何度も立ち上がって歓声を送った
アルビレックスは、リーグ戦での低迷が嘘のようで
すべてのゴールがきれいに決まっていた


思いがけず、楽しい夜へ誘ってくれた職場の人たちに
たくさんのありがとうを