2002/11



2002/11/30  アンダーグラウンド



ある人から打ち明けられた、悲しくてせつないひとつの事実が、わたしの胸をぎゅっとしめつける。悪いことをしたり、遊んでいるようにみせたりするその心の奥には、だれよりも純粋な思いが眠っていた。ちいさな箱には鍵をかけて、懸命につくりあげたニセモノの自分と、ほんとうの思いとの狭間で悩み、もがきつづけていた。そんな、その人の苦しみに、わたしは、すこしも気づいてやれなかった。「ずっと出せなかったことを、やっと言えた。すごく感謝しているよ。」と、その人は言ったけれど、わたしは自分が情けなくて、恥ずかしくて、いっそのこと、なくなってしまいたいと思った。


移転&リニュしました。これからもよろしくおねがいします。





2002/11/27  しあわせな偶然



「セレンディピティ」を観た。「運命」はほんとうに存在するんだろうか。だとしたら、人生において起こるすべてのことは、あらかじめ決められているものなんだろうか。毎日の、偶然、そして選択。それらはぜんぶ、あるひとつの結果につながるためのなの伏線だろうか。偶然なんかじゃなく、必然にすぎないのだろうか。


映画を観たあと、髪を切った。伸ばしかけなので長さはあまり変わっていないけれど、いっぱいすいてもらったので頭が軽い。美容院に行った日は、すごくうきうきして、こんなに寒い日でも足どりは軽い。かわいい靴をみつけた。ウィングチップの、ぺたんこの靴。週末、また見にいこうと思う。地元に帰ってきたら、親の車のフロントガラスにうっすらと雪がついていた。もうすぐ、友達がむかえにくる。今夜は、その子と飲んで、いっぱい話すんだ。





2002/11/26  fragile



ひとり暮らしをしていたころに買った、アフタヌーンティーのグラスは、2つともすぐに割れてしまった。それはそれは、あっけなく。かしゃん、とちいさな音をたてて、お気に入りのグラスはただのガラスの破片となった。無印の3個パックのものは、4年間、ひとつも欠けることがなかったのに。
たいせつにしているものほど、はかなくて、もろくて、壊れやすい。だけど、当たりまえの日常のなかで、たいせつなものと、そうでないものの区別すらつかなくなってしまっているような気がする。





2002/11/25  Light & Shade



ひさしぶりに、なにもすることがない休日。9時ごろまで布団のなかでぬくぬくと寝返りをうっていた。お昼を食べてから、車で5分ほどのところにあるショッピングセンターに出かけた。そこに行けば、今日の用事はすべてすませることができる。マルジェラのコーデュロイパンツのスナップボタンが外れたのでお直しに出す。ドラッグストアで日焼けどめを買う。本屋を見たけれど、なにも買わずに出る。帰りは駅前の商店街をとおった。車は混んでいたけれど、商店街は半分くらいシャッターが閉められ、「貸店舗」の張り紙がされていて、物悲しい雰囲気だった。ちいさなころは、買い物はいつも商店街だった。いつも自転車に乗って、母の後ろについていった。だけど今では皆、車に乗って便利なショッピングセンターへ出かけていく。今日のわたしのように。この商店街はもう、このままさびれていくしかないのだろうか。いつか、なくなってしまう日がくるのだろうか。いかなるものも、時間が経てば変わってしまうのはあたりまえだ。けれどやっぱり、昔からあったものが新しいものにつぶされていく姿を見るのはつらい、と思う。





2002/11/24  晴れた日、いくつかの考えごとと


自分でも整理がつかないほどいろんなことがあった木曜日からわたしは、自分がちゃんと立っているのか、規則正しく息をしているのかどうか、それすらもわからない。夢のような、だけど夢ではない現実と、ふつうの現実との境界線を、ふわふわと行ったりきたりしているようだ。いろんな、考えるべきことがぐるぐると頭のなかでかくはんされる。
キーワードは4つある。各々についての自分なりの解釈をまとめよ。来週の金曜日まで。仙台のイルミネーションに、一緒に行こうといわれた。本気か否か。セブンイレブンで買った2本のZIMAは、ほんとうにZIMAだったのか。
はっきりしているのは、わたしは今ぎりぎりの状態であるということだ。なにかが欠けても、あるいは増えたとしてもすぐにバランスを失ってしまう。
夜勤のよる、事務的な仕事をかたづけてから、木曜日に精神科の先生から出された「宿題」についてぼうっと考えていた。だけど今のわたしに、なにかひとつのことを真剣に、理論だてながら考えることなんてできるはずはなかった。机のうえには、オレンジフレーバーの紅茶と、宿直日誌と、なにも書かれていない真っ白なページを開いたノート。結局そのことについては1歩も前に進めないままだった。ぼんやりしすぎていて、紅茶で舌を火傷してしまった。


AM9:30。仕事の帰りに、弧線橋のうえから見た雲ひとつない青空には、今にも消えそうな白い月が所在なさそうに浮かんでいた。
今日は、母の誕生日。





2002/11/20  rouge



出かける前に、オレンジベージュの口紅をひく。コフレに入っていた、36色から選べるケサランパサランの口紅。わたしは、カウンターでさんざん迷った末、この色にした。オレンジ系は、今までずっと似合わないと信じこんでいたけれど、意外にも顔色をぱっと明るくしてくれる。


くちびるがほかの人よりも厚いことが、子供のころからずっとずっとコンプレックスだった。小学生のころ、そろばん教室の先生に「yukoはたらこくちびるだなあ」と、みんなの前で笑いながら言われたことがあった。子供心に、深く傷ついた。あのときの悔しさは今でも忘れることができない。


だけど今は、わたしはこのくちびるを結構気に入っている。
それは、CHARAとかUAとか、くちびるが厚くてもすてきな人、むしろ、それを個性の一部にしてしまっている人がいることを知った、というのが大きい。今ではわたしの顔にぼてっとくっついたこのくちびるを、すこしでもかわいく(まともに?)みせてくれるような、口紅やグロスを探すのもたのしい。
ほんとうは、もっと自分のいろんな部分を、好きになりたい。少しずつでもいいから、いっぱいある「キライ」を「スキ」に変えていけたらいいな、と思う。





2002/11/19  小説は事実よりも奇なり



小説が好きなのは、現実から逃げたいから、かもしれない。
架空の世界を夢みて、今の自分をすこしでも忘れてしまおうなんて、
思っているからかもしれない。


山本文緒さんの「紙婚式」を読んでいる。結婚がすこしこわくなった。





2002/11/18  えいえんのテーマ



太っても痩せてもわたしは顔に出るらしい。夏にくらべてすこし痩せたけど、ここ2週間ほどでそのぶんが一気に戻ってしまった(一応、いろいろいやなことがあってやけ食いとやけ酒をくりかえしたから、という理由をつけている)。体が重くてしかたない、と思っていたら主任から「すこし太った?」と言われてしまってショック2倍。なんとかして、増えたぶんは元に戻さなきゃ。だけどだけど、給料日の焼肉ははずせない!そんなことで真剣に悩むyuko23歳。細かいこといちいち考えすぎ、とはよく言われるけど、わたしにとっては重要なことなんです。はぁ。






2002/11/16  仕事のこと


仕事なんて、生きていくために必要なお金を得るためにするものでしかない、そう割りきってしまえればすごく楽になれる。それでも、起きている時間の半分以上を仕事についやしているのだから、仕事でのストレスはわたしにとってすごく大きなダメージになる。たとえ仕事が好きでも、職場の人間関係が悪いと、仕事を楽しいと思うことなんてできない。同年代のひとたちとは気があうし、30代の先輩たちもみんな大好き。だけど、上層部が腐敗していること、それが、癌細胞のように職場全体をむしばんでいるように思える。今のわたしには、仕事が楽しいなんて、とてもじゃないけど言えない。だからせめて、空いている時間はとことん自分の好きなようにすごしたいし、仕事で得たお金は自分の使いたいように使いたい。今日と明日は展示即売会で、休日出勤している。それが終わったら彼とごはんを食べにいくし、同僚と焼肉に行く予定もあるし、友達とひさしぶりに飲みに行く約束もしている。そうだ、予約していたコフレも発売してるんだった。わたしはこうやって、ちいさな目標にむかって、毎日を消化していく。きっと、ずっと、この回路を繰り返していくんだろう。






2002/11/14  slow snow dance





雪もちらつく寒い日だったけど、コンタクトを買いに行かなければならなかったので、コートを着て、マフラーを巻いて出かける。平日のコンタクトやさんは休日よりもずっとずっとすいていて、ほとんど待ち時間もなく、待合室にあったananを1冊読み終えるよりも早く終わってしまった。スタバに寄って、ジンジャーブレッド・ラテを飲んだ。4人掛けの席を、心置きなくひとりで占領できるのも、平日の真っ昼間ならではだ。ひさしぶりにグラムールへ行って、スタッフさんとおしゃべりをした。フラボアのニットがすごくかわいかったけれど、お値段がかわいくないので買えず。それでも今日は、ひさしぶりにラフォーレとビルボードをくまなく見たので欲しいものがいくつかできた。また、おさいふと相談の日々が始まる。


近いうちに、またサイトを移転します。ただのおひっこしなので、サイト名とかは変えないつもりです。






2002/11/13  eyes


同僚に、いつも笑ってるよね、と言われた。もともと、笑っているような目をしてるね、とも。てかyukoさんて、まじめな顔できるん?ちょっとしてみてよ。とからかわれて、しようとしたけど逆にもっと笑ってしまった。それって、なんかいつもヘラヘラしてるみたいじゃん、と反論しておいたけど、ほんとは、すごく嬉しかったんだ。


今日も、つめたい風が窓を鳴らす。






2002/11/11  くつしたの日。ポッキーの日。


夜勤から帰ってきて、天気がよかったので新潟市に行こうと思って準備していたら、同僚から電話。彼女の家にはすこし前からアメリカ人の高校生がホームステイしていて、その子を連れてドライヴに行くから一緒に来ないかということだった。行先は会津。時計はもうお昼を回るころだったし、まさか自分が今日県境を超えることになるとは思ってもいなかったけど、そんな予想外の展開がすごくたのしく思えてその子の車に乗りこんだ。
その高校生の名前はトラビスといって、年は16歳で髪はきれいな金髪で、すごく背が高い(188センチ)。日本のクラスメイトに「レオナルド・ディカプリオに似てる」と言われるのが嫌だと言っていたし、浜崎あゆみは目が大きすぎて好みじゃないとも言っていた。ちなみに彼は日本語がとてもじょうずで会話には全く困らなかった。
会津では鶴ヶ城を見て、それから喜多方でラーメンを食べたり蔵の町並みを見たりした。こんなふうに地元以外でのんびりと過ごした休日はひさしぶりだった。心の中に、ひとつ心配ごとがひっかかっていたけれど、今日はそれを忘れて楽しむことができたからよかった。そういういやなことを思いだすひまのないくらい、たのしい時間がずっと続けばいいのに、とつよくつよく思った。


    
    左:トラビスと並ぶと子供と大人みたい
      右:喜多方の町並みに妙にマッチするトラビス 家がちっちゃく見えるって





2002/11/07  かぜひきドリーマー


風邪はまだ、治らない。仕事柄、大きい声を出さなければならないので声がすっかり枯れてしまった。インフルエンザの予防接種をした。だけど、いっそのことインフルエンザにでもかかって仕事を休んでしまいたい、なんて本気で思った。それくらい、今は「仕事したくないモード」。


風邪薬のせいでものすごい眠気におそわれ、昨日は10時前にベッドに入った。6時半にアラームが鳴るまで、悪い夢を見た。4回も。すべて、結末は同じ。だけど、そこに至るまでのストーリーがすべて違う。だからわたしは、一晩のうちに4回もショックを味わったわけで、そのたびにわたしは目を覚ました。目を覚ましたことも、夢だったのか現実のことだったのかよくわからないけれど。そのせいで、睡眠時間は多すぎるほどだったはずなのに、今日も1日眠くて思うように動けなかった。ぐっすりと寝て、気持ちよく目覚めることのできた朝なんて、ここ何年もない。これからも、ずっと、そんな日はこないような気がしてならないのだ。






2002/11/05  逃亡願望 


雪が降った。まだ11月になったばかりだというのに、朝、地面がうっすらと雪化粧をしていた。観測史上最もはやい初雪だったらしい。冬はいちばんきらいな季節なのに、ここは、冬が4つの季節のなかでいちばん長い。冷たい空気やたくさんの雪からのがれて、どこかあたたかい場所に住むことも可能だったはずなのに、みずからここを選んで住んでいるなんて、おかしな話だ。


そしてわたしは風邪をひいた。おかげで昨日の夜勤は仕事にならなかった。微熱で頭がぼうっとする。平熱が低いので、微熱とよばれるくらいの体温でも、わたしには高熱だ。明日までには、どうしても治さなければならない。あしたまでには。






2002/11/03  ロマンティカ


母校の学祭に行くのをやめて、今日は家でゆっくり休もうと思っていたのに彼から遊ぼうというメールが来て、しかもうちまで迎えに来てくれるということだったのできがえて出かける。わたしの地元を出るつもりはなかったのに気がついたらまた新潟市まで来ていて。昨日も来たけどコスメを予約しただけで30分くらいしかいなかったので少しだけお店を見た。
行きつけのインテリアショップに行くと、オーナーのアラタさんに「まだ続いてたんだ!?最近一緒に来ないから別れたかと思った」と言われ(もちろん冗談半分だけど)苦笑する。
CLIMB CAFEでお茶をした。さつまいものケーキを食べようとしたら、今日は終わっちゃって、と言われたのでコーヒーだけにしたんだけど、しばらくして、今できたんですけど、いかがですか。と言いにきてくれて。できたてのあたたかいものをいただきました。おいしかった!ありがとう!!


今日かわいいと思ったもの。
オープンしたばかりのフィギアやさんで。
タイムボカンのメカシリーズと、世界名作アニメ劇場(だっけ?)のフィギア。フランダースの犬とか、赤毛のアンとか。不二子ちゃん。
マルジェラEのショートコート。¥46000。マルジェラにしては安いけど今のわたしには無理。あとニット帽。毛糸じゃなくてカットソーみたいなウール素材。
マルジェラの白タグ(コレクションライン)のロングカーデ。↑のコートよりも高い。
カリモク60シリーズのソファとテーブル






2002/11/02  もこもこぐらす


お風呂あがり、あたたかい部屋で、やわらかな音楽につつまれながら、買ったばかりのグラスでビールを飲んでいる。かえりみち、バイパスの温度計は5℃くらいしかなかった。遅めのお昼を食べてから、缶のミルクティーを飲んだほかは何も食べていなかったので、アルコールが体にすうっとしみこんでいく。わたしにとっては、最高に心地よくてリラックスできる時間。


最近、なぜだろうか、雑貨屋さんやインテリアショップを彼とふたりでながめているとよく、「ご結婚されるんですか?」と訊かれる。このあいだ仙台に行ったときも、今日も。彼は、「いや、まだ」と否定する。「まだ」。それは、いつか、やがて。という意味なのだろうか。周りが少しずつ結婚しだしても、自分のこととなると、考えても現実味がない。というか、今のところ結婚に対してなんの魅力も感じていない。もうすこし、ううん、しばらくは、自由でいたい。やりたいことは、まだまだある。やっていないこともたくさんある、気がする。






2002/11/01  ちいさい秋 見つけた?


お部屋は北向き くもりのガラス
うつろな目の色 とかしたミルク
わずかなすきから 秋の風
ちいさい秋 みつけた


利用者といっしょに歌った。
なんて、さみしい歌なんだろうと思った。今まで気がつかなかった。


秋は深まる。
仕事のあと、ヴィツ子をとめてあるところまで、アウターのえりもとに顔をうずめて歩いていたら、同僚の男の子に
「自分、寒がりでしょ。」
と、言われた。
「君よりは、普通だよ。」
と、笑って答えておいた。
秋という季節は、夏と冬との単なるつなぎでしかないように思える。