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2003/11/15  チ ヨ コ レ イ ト


展示会で、落ちつかない1日だった。
販売当番、遅いお昼ごはん、入浴介助で、ばたばたとあっというまに時間が過ぎていった。


母校のラグビー部が、花園に行く。
ラグビー部とはとくに関係もないのだけど、やっぱりうれしい。






2003/11/14  音のない部屋


展示会前で仕事を休めないので、風邪は悪化の一途をたどっている。
そのせいか、1日じゅうぼうっとしていて、すべての音があたまのずっと上のほうを通りすぎていく。
わたしのからだのまわりが、不透明な膜でぐるりと覆われているような、そんな感覚を纏っていた。


あの子は、昨日は出勤したけれど(展示会の仕事のため)、無理がたたって結局今日も休んだ。
昨日の夜電話があって、日中休むけど泊まりだから夜から行く、とのことだったけれど、やっぱり無理だったようだ。
あの子だけでなく、職員のはんぶんくらいが風邪ぎみで、皆があちこちで咳をしている。
つらいのは、わたしだけじゃない。


明日が終わればすこしは、楽になれる気がする。
がんばれ、わたし。






2003/11/12  乾いた爪先


あの子が、仕事を休んだ。
そういえば土曜日、あの子は風邪気味だと言っていた。
熱測りなよ、とわたしが言うと、
ほんとに熱あったらその時点でやる気失せるから、やめとく。
と、あの子は言った。病は気から、だと。
瀬川くんによれば、今朝あの子から電話がきて、たぶん熱あると思うから休む、と言っていたそうだ。
たぶん、などと言ってしまうところがあの子らしい。
あの子はめったに休みを取らないし病気もしないので、
めずらしいね、とか、ばかは風邪ひかないって言うのにね、なんてあちこちで言われていたからすこし笑えた。


風邪をひいている職員はほかにもたくさんいて、
勿論わたしも例外ではなく風邪症状と睡眠不足のために1日ぼうっとして過ごした。
仕事をしながら、あの子はきっと、風邪をひいてもなおコーヒーを飲み、煙草をふかしているんだろうと想像し、心のなかでふたたび笑った。
たまには、心もからだもゆっくり休んだほうがいい。
なんて言っても、あの子には伝わらないけれど。





2003/11/11  鬱々


ブギーを聴くと無条件に泣きたくなる。
乾いたギターの音とか、チバの声とか、あの曲には理由なしにわたしをせつなくさせる要素がつまっている。


寒い寒い一日で、喉の痛みに早朝から何度も目を覚ましては時計を見てまた布団をかぶった。
午前中に、アヴァンセのラッシュセラムを買うためにドラッグストアを3軒もはしごした以外は、どこへも行かなかった。
ストーブをつけた部屋で、ブランケットを肩にかけてうずくまっていた。
TVはあいかわらず、こんかいのせんきょはまにふぇすとせんきょといわれていて、などと喋っていた。
選挙には、まるで興味がなかった。
だけど利用者を不在者投票に引率したとき、ついでにわたしも投票した。
だれが当選しようがきっとなにも変わらないと思っていたから、適当に決めた名前をちいさな紙に書いた。


チェリー味のヴィックスドロップは、はっきり言って失敗だった。
オレンジか、レモンにすればよかったと思いながら、しぶしぶそのさんかくのキャンディーを口のなかで転がした。
朝と昼がいっしょのごはんのあと、ルルを飲んだらものすごく眠くなり、服のまま3時間ほど眠った。


そのつけが、今きている。
焼酎のカモミールティ割りという、お世辞にも美味しいとは言えない飲み物をすすり、
眠気に襲われながら会議に出る明日のわたしを思い浮かべる。
眠れない夜に飲むお酒は、決まって効かず、脳細胞は冴えるばかりだ。


冬は嫌いだ。
なのに生憎ここは、4つの季節のなかで冬がいちばん長いのだ。
冬がくる。
そして、あの日も。





2003/11/10  本音


わたしが相手にしている、この大きな赤ん坊たちにうんざりしてしまうことはよくあることだ。
言い聞かせても解らない。
暴れ出せば、その力はわたしたちよりもずっと上。
楽しいと思えることもたまにはあるけれど、9割はたいへんなこと。
彼らのなかで心から好きだと思える人は正直言って、ほとんどいない。
いくら優れた部分を持っていたとしても、やはり社会にはそぐわない、だから、ここに匿われ、法律によって守られている。
そんな諦めと、それで生活させてもらっているという意識、そして楽しい同僚たち、それだけが糧。
こんな考えを持っていること自体、福祉職として失格なのだろうけど、これがわたしの本音なのだ。



風邪をひいた。
確実に、施設のだれかからうつされたものだろう、喉がぴりぴりと痛む。
大事を取って、プールをおやすみした。
仕事を休むほどでもなく、でも働いていてつらいと感じる具合の悪さは、最も厄介だとわたしは思う。
ビタミン剤(口内炎のため)と、ルルを飲んで、早めに就床する。






2003/11/09   冬じたく


すこし寒いように感じられたので、今年初めてのコートを着た。
(とはいえ、コットンのコートだけれど)
新潟の人は、ぎりぎりまでぶあついコートは着ないし、マフラーや手ぶくろもしない。
以前、晩秋に東京へ行ったとき、新潟よりもずっとあたたかいのに街ゆく人が新潟の人よりも冬らしい格好だったことに驚いた覚えがある。
雪国だから寒さに強いのか、それともやせがまんをしているだけなのか。
そんなわたしも、今から厚着していたら冬は越せないと自分に言い聞かせて、本格的に寒くなるまでは薄着でいたりするけれど。


*


実は先週、ビームスで運命の出会いをしてしまったので、洋服買わない宣言をしてからたった2週間でわたしはおさいふのひもをゆるめることとなった。今日はそのために古町へ行ったのだ。
わたしの決意を揺るがせた張本人は、黒いシフォンの、アコーディオンプリーツのスカートだ。
プリーツスカートはもう何ヶ月も前から探していたので、言うならば待ち焦がれていた出会い、だった。
ひざした丈で、ほんの少しだけ透け、歩くとさらさらと揺れるやわらかな素材。
まさに、思い描いていた理想のプリーツスカートだったのだ。
だから、きっとこのスカートもわたしを待っていたのだろうと(勘違いかもしれないけれど)信じて、わたしはこの子を購入した。
買いものは、やっぱり大好きだ。






2003/11/08  すりガラス


土日祝日は、各棟(男子・女子)に夜勤者がひとりずつ、日勤者がひとり、出勤する。
今日は、あの子が夜勤、わたしが日勤だった。
なぜだか利用者がやけに不安定だった1日で、あまりのたいへんさに「これはもう、笑うしかないね」と言いながら、ほんとうに顔を見合わせてわたしたちは笑った。
(利用者が戸をはずして投げたり、防火扉を蹴って警報機を鳴らしたり、とにかく尋常ではなかったのだ)
午後になると幾分か落ちついてきたので、作業室でいっしょに展示会の準備をした。
わたしたちはいつも一緒に仕事をしていて、いろんな話をしてきたけれど、そのほとんどを覚えていない。
あの子は自分の話をあまりしない。
くだらない話はしても、自分の内面的なことは、ほとんど話さない。
あの子のまわりを取りかこむ見えないバリアを感じてしまったとき、わたしはとても悲しくなる。
だけどそれがきっと、わたしに与えられた罰のひとつなのだろう。


あの子があの子のことを話してくれたのは、あの日が最初で最後だったのだ。







2003/11/05  We are ROCKERS!!


恋人と「ロッカーズ」を観た。
つきあいはじめて4年と3ヶ月が経つけれど、恋人と映画を観に行ったことはほとんどない。
シックスセンス、メトロポリス、千と千尋、ハリー・ポッターと秘密の部屋。
たしかこれくらいだったと思う。
恋人はあまり洋画を観ない。
俳優の顔が覚えられないのと、字幕と画面を同時に見るのが苦手、というのが理由だ。
(ちなみに彼の好きな映画は岩井俊二の「式日」だ)


肝心の「ロッカーズ」については、ストーリー的にすこしものたりない部分もあったけれど、疾走感があって1秒も退屈することがなく、楽しい映画だった。
ロッカーズの5人は玉木くんはじめ皆素敵だったし、ゲストも豪華だった。
かっこいい男の子たちが演じる青春群像劇は好き。
木更津キャッツアイ楽しみだなあ。






2003/11/04


衝動的にリニューアルしました
日記のログとか、めんどうで手をつけていませんが…






2003/11/03  こいばな


昨日の午前4時の電話で、今後の対策を練るために集まろうと決めた。
川口くんと、ちはるさんと、わたし。
明日から世間は平日なため、いつも混んでいるイミグランツカフェはがらがらだった。
ななめうしろにコンパをしている(らしき)グループがいて、盛りあがってないね、とこっそり笑ったりもした。
ここはアジア料理のお店で、生春巻も、ナシゴレンも、スペアリブも、ぜんぶおいしい。
議題については、わりとすぐに結論が出た。
わたしも、それまで思い悩んでいたことを吐き出せて、とてもすっきりした。
このひとたちが、わたしはとても好きだ。





2003/11/02  ひとみのおくにあるもの


利用者が何人か自宅帰省しているおかげで、仕事ながらとてものんびりした1日だった。
ここぞとばかりに15日にある展示会の準備をしていると、作業室を通りかかったあの子が手を貸してくれる。
コンテナをはさんで、50cmの距離で向かい合い、作品の仕分けをする。
あの子はわたしの目を見て話すので、目線があうたびにどきりとしてしまう。
そのたびにわたしは何cmか宙に浮いてしまうので、あの子につっこまれる。
「yukoさん、ちゃんと仕分けしてる!?」
わたしは我にかえり、「やってるよ、失礼な!」と言ってそばにあったローリエの葉っぱを投げつける。


だれがなんと言おうと、あの子は格好いい、とわたしは思う。
深い栗色の髪、日焼けの名残のある肌、すらりとしたからだ、大きな手に、意外にまるい爪。
だけど、あの子がどんな目をしているのか思い出せない、
それはやっぱりわたしがあの子を直視できていないからだろう。
そしてきっとこれからも、あの子を真正面から見つめることなんて、できやしないんだろう。






2003/11/01  ノット・スウィート・ノベンバー


ひとりで行動することを常としているわたしでも、3連休―もっとも、わたしは明日仕事なので連休ではないのだが―にひとりで街を歩くのはすこしさみしい。
11月に不相応なくらいあたたかく晴れた今日みたいな日は、なおさらだ。
ほんとうは、恋人と映画を観に行く予定だった。
だけど、実験をしなくてはならなくなった、とのことで延期になってしまったのだ。


映画の日と休日が重なる今日は、映画館も大混雑しているだろう。
ひとりでぎゅう詰めの劇場に足を運ぶ自分のすがたを想像し、わざわざ混んでいる日を選んでいくことはない、と思いなおした。映画なんて、いつでも観られる。
それでも、コンタクトだけは今日絶対に買わなければ行けなかったので、古町へと出かけた。
幸い、古町はそれほど混んでいなく、不快感に襲われることもなかった。
眼科はすぐに終わり、ラフォーレや三越、ビームスをすこしだけ見た。


今日はいろんなことがあった。
好きになってほしいくせに、追いかけられると逃げたくなってしまうなんて、わたしはなんて我侭な女なんだろう。
結局だれかが一度は傷つかなければいけないなんて、まったく残酷な話だ。