2003/08-a




2003/08/13  まどのすきま、きりとられたそら


目が覚めたらもう正午をまわっていた。
汗でべたつくからだをシャワーで洗い流す。
やさしい風の吹く昼下がりを、家ですごす。
お盆、だから。


お盆には、こんな田舎でさえもざわざわと落ち着きがなくなる。
わたしはそういう雰囲気が、けっこう好きだ。
早めの夕食を済ませ、お墓参りのためにお寺へと向かう。
新潟ならではの花のようなぼんぼりが、あちこちでやわらかな光を放つ。
毎年この日に、両親と3人で祖父母を偲ぶ。
お墓参りが終わると、いよいよ夏も終わりへ向かう、そんな気がする。






2003/08/12  わたしのばか


今日は、職場の飲み会だった。
1次会を終えて、数人で2次会へとゆく。
幹事のあの子は1次会のあいだずっとはたらきずくめで、2次会ではじめて言葉を交わす。
気がついたらプチうでずもう大会がはじまっていて、わたしはあの子のおおきな手をにぎるはめになった。
わたしはよっぱらっていたけれど、あの子の手のあたたかさだけはじゅうぶんすぎるほどつよく伝わってきて、力がまったく入らなかった。
これじゃあまるで、かたおもいしているみたいじゃない。
そう思ったら急に、ものすごくはずかしくなった。


かえりみちはいつも、とちゅうまで一緒だ。
あの子と、あの子の家に泊まる瀬川くんと、3人で歩く。
もうなにがなんだか、よくわからなくなるまで飲んでしまったけれど。
残っているのは、てのひらのぬくもりだけだ。





2003/08/11 しゃん と


利用者のそのひとことで、わたしはすごく救われた気がした。
うれしくてうれしくて、何度もありがとうをくりかえした。


つらいことが多いほうが、つよくなれる。
そのなかのうれしいことが、とても大きなよろこびとなるから。


わたしはもうすこし、がんばれる気がする。
ねこぜをのばして、きをつけをする。





2003/08/10 HA NA BI

台風は結局たいしたことはなくて、
すぎさってしまった今日は、昨日の雨が空のくもりをすべて流し去っていったように澄みきった夏空がひろがった。
台風(の予報)で延期になった新潟の花火は、今年から打ち上げ場所がすこしだけ上流になったのだが、それを知らない人が多かったからか、それともアルビの試合とぶつかったからかわからないけれど、わりと空いていてのんびりした感じだった。
規模は長岡よりもちいさいけれど、ナイアガラが水面を七色に染めあげてゆくさまはとてもうつくしく、幻想的だった。


夏が一歩一歩、通りすぎて行く。






2003/08/08  37℃の背中


利用者を後部座席に乗せて、
わたしは助手席にすわった。
運転席では、あの子がハンドルを握っている。
シートベルトをしめるその瞬間、
あの日のことが否応なしに脳裏をよぎる。


あの子の横顔、わたしが履いていたストラップの靴、海のそばで買ったミルクティー。
オデッセイのなかに流れていた曲、そしてあの子が話したこと。


施設に帰るまでのたった5分の道のり。
わたしは平然とした会話を交わすことで精一杯だった。
隣にいるあの子のことを直視できるはずはなくて、
ただ、自分の膝のうえに乗せたリュックサックだけを見つめていた。


利用者のくつをはきかえさせるときに、
偶然、そしてほんの一瞬、あの子の背中がわたしの鼻先をかすめる。
動揺する気持ちは、必死でおさえた。


自分の気持ちというものは、こんなにも不可解なものなのだろうか。






2003/08/07  葛藤


世間をうまく渡ってゆくために
だれかのご機嫌をうかがいながら

いつもびくびくして
笑顔のしたにはうたがいのまなざし
そんなのいやだ。


それが社会のルールなのですか
バカみたい なんて 思うけれど。
結局今日も 心にもない笑顔をつくってみる。

*

pieces 始動
これからすこしずつ、ふくらませていくつもり。






2003/08/06  陽炎のむこう側


お昼ごはんを食べてしまうと、ふわりとした眠気に襲われる。
たたみのうえで、座布団をまくらにして寝転がる。
蝉がけたたましく鳴く声と、風鈴の涼しげな音が遠くに聞こえる。
朝顔が空に向かってつたを伸ばしているのが、さかさまに目にうつる。
夜勤のあとの、しばしのお昼寝。
わたしはきっと、笑ってた。






2003/08/05  瞬間


昨日わたしにありがたいお説教をたっぷりとくださった主任が夜勤明けでいなかったので、とてもおだやかに、なごやかにすごした。
作業中、係長が民謡流しに出なさい、と言いにくる。
民謡流しなんてちっとも出たくなかったけれど、わたしはこの係長がけっこう好きなので、断れなかった。
足袋のサイズを訊かれて、23ですと答えると、横からあの子が、「えっ、そんなにちいさいの?ありえなくね?」と口を出す。バカにされているのはようくわかっているのだけど、あの子が無意識のうちに口にする、男の子っぽい言動に、いちいちどきりとしてしまう。
「28cmの足からくらべればちいさいだろうけど、ふつうだよ。」と、口をとがらせても、目で笑っているのがばれる。あの子といると、いつもそうなのだ。






2003/08/04  うっすらと霜のなかの夏


夜の体育部反省会と銘打って、職場のひとたち8人で焼肉を食べに行く。
生ビールは泡が凍るほどつめたくて、お肉も、冷麺もおいしすぎて食べ放題でもないのにおかわりしまくり。
まだ月曜日だというのにこんなに大騒ぎしてだいじょうぶなの?と思うくらいみんながハイで、そして誰一人として気を使ったりすることはなくて、とても楽しかった。
昼間、主任に怒られてちょっとばかりへこんでいたけれど、それすら笑い飛ばしてしまえるほど、心の底から笑うことができた。
職場の仲間は、わたしの自慢だ。
(仲間、といえども同級生のお母さんもいたりしてね)






2003/08/03  熱帯夜


07/31
仕事のあと、滝谷森林公園へとゆく。
利用者のキャンプに便乗して、バンガローで職員8人で飲んだ。
ビールを浴びるほど飲んで、おなかが痛くなるくらい大笑いした。
利用者と布団を並べて寝て、朝5時に起きて帰り、ふつうに出勤した。
(ねえタフでしょう?)




08/01
ボリショイサーカスに招待されたので、利用者を引率する。
寝不足のため、ジャンボタクシーはおろか、公演中もうとうとしてしまった。
サーカスはかなしいにおいがする。
人間に操られる動物たちは、たましいを抜かれたように見えた。


仕事から帰って2時間ほど仮眠を取り、夜10時に家を出る。
ELCSのイベント「Sweet Brown」に参加するため。
リボルバーのARATAくんはじめ、マックダディ、スワッガー、ガルニ、マスターピースなどなどいろんなブランドのオーナーが回しに来るとだけあって、おしゃれっこで大混雑していた。
11時半に会場入りしたんだけど、エレベーターに乗り合わせた女の子ふたり組がなんだかオーラ放ってるなーと思ってたら、小嶺麗奈ちゃんと花楓ちゃんだった。ふたりとも小枝のように細かったよ。
それにしても、ARATAくんはかなりかっこよかった!
大満足。




08/02
そろそろ体力も限界。
でも残りの力を振り絞って、7時半起床。
リポDの医薬品のやつ飲んじゃったよ(おやじだー)
クーラーバッグ、敷物、日傘、タオルを持って家を出た。
長岡へは、電車で行った。
たまには鈍行列車もいいね、と話した。
ちょっとした旅行みたい。
午後2時半に河原に着いたが、はやくもビニールシートが所狭しと敷き詰められていた。
隙間を埋めるように、長生橋のちかくにわたしたちの場所を確保する。
それから、ビールを飲んだり、お菓子をつまんだり、日傘をさして寝てみたり。
炎天下ですごくきつかったけれど、午後7時半、夜空に放たれた花火を目にした瞬間、それまでのつらさなんてすっかり忘れてしまった。
目の前で、辺りが明るくなるほど大輪の花が次々と夜空に咲き、そのたびに何十万の観客たちが歓声を上げる。
花火は強くて、でもとても儚く、暗闇にすいこまれるように消えてゆく。
きっとうつくしいものは、儚いからこそうつくしいのだと思った。
人の多さにはほんとうにうんざりだし、暑さでからだはべたべたになるし、荷物重いし、靴擦れするし、トイレ20分待ちだしたいへんなことばっかりだけど、やっぱりまた行きたい。と、思わせる長岡花火はやはり、謳い文句通り日本一の花火大会なのだろう。
(そしてJRよありがとう)